メインで使っていたCreative Aurvana Air(感想)が壊れて以来サブのSENNHEISER CX 300-Ⅱを渋々使っていましたが、ふとワイヤレスが欲しくなりコードの煩わしさから解放されるのはいいよなーということでワイヤレスのお試しでCreativeのWP-250を買ってみました。
ちなみにWP-250はWPシリーズの中では最安モデルで、発売日は2011年の11月と結構古いです。
このレビューの補足として述べておきますが、1万5000円以上のヘッドフォンには手を出さない人です。
DAPはCOWON J3を使用しました。使用時間は30時間超くらいです。ジャンルはロック・ハウス・ダンス・トランス系など。※Bluetoothのバージョンの理由から臨時にXperia acroを使用しました。
エイジングうんぬんは・・・ようわからんです。
音質
記事を書いて、さて公開するか、というタイミングで重大な問題に気づきました。 Bluetoothのバージョンです。
Bluetoothのバージョンのお話
WP-250はBluetoothバージョン2.1+EDRです。それはいいんです。Bluetoothで音楽を聞くには少なくとも2.1+EDRが必要であると言われているみたいので。ところがレビューのためにも用いた普段から使用しているDAPのCOWON J3のBluetoothバージョンはなんと2.0だったのでした。バージョンが低いものに合わされるので2.1+の恩恵は受けられません。これはハードの問題なのでソフトウェア・ファームウェアの更新でどうにかなるものではないのでどうしようもありません。
2.0と2.1+EDRでは通信速度が全然違います(EDRはEnhanced Data Rateの略)。そうなると当然音質にも影響がでてきます。危うくWP-250の本来の音質を知らないまま間違ったレビューをするところでした(気づいてよかった・・・)。
Bluetoothのイヤフォンに手を出している人やそういった機器に日頃から関心のある人はご存知かもしれませんね。
仕方なくDAPではなくスマホ(Xperia acro)にいくつか曲を入れて聞いて簡潔に再レビュー。Xperia acroはWP-250と同じ2.1+EDRです。
低音域
まぁまぁ出ています。バスドラが耳にトントン来る感じです。ドンドン来る感じではないです。重低音が欲しい人にとっては足りないかもしれません。
中音域
可もなく不可もなく・・・。普通です。キレよく聞こえてくる感じではありません。
高音域
Bluetoothバージョン2.1+EDRになってもやはり弱いです。全体的にこもり気味に聞こえてしまいます。
しかしノイズのようなものは聞こえなくなりました。それだけでだいぶマシに聞こえます。 満足にイコライザを調整できるアプリを入れていないので調整してどうにかなるものなのかは定かではありません。
シャカシャカ感は皆無といってもいいでしょう。
定位感はあいかわらず乏しいです。 2.0の時よりはマシですが「音楽は一応聞ける」の評価から少しだけ上がったくらいです。
装着感
やや難ありです。最初は自分にフィットする場所を探すのに少し時間がかかると思われます。少なくともAurvana Airよりは。
イヤーピースは小・中・大の3つ付属。
僕の場合、小さいイヤーピースをつけてもぞもぞイヤフォンを回してみたり押し込んだりしてフィットする場所を探してましたが、グッと予想以上に耳の奥に入るポイントがありました。遮音性も上がってこれが最適な場所か!と思いましたが、なにせ耳が痛い。耳の穴の中もちょっと痛いし穴の周りもイヤフォン本体があたって痛い。しばらくつけたら慣れるものかなーとも思って2時間ぐらいがんばりましたが、ダメでした。これは多分正常な装着位置ではないです。
かと言って少しだけ手前に引っこ抜いて弄っても落ち着く場所がなかったので、イヤーピースを中サイズに変えてみました。そうしたらまぁこんなもんかな?くらいのフィット感がある位置があったので今はそれくらいの装着感で聞いています。
痛みもなく不快ではないし、遮音性が損なわれている訳でもないので自分にとってはベストな位置を見つけられました。
ちなみに遮音性は一般的なインナーイヤーより少し低い印象です。ですが音漏れはあまりしていない感じです。
左右のイヤフォンを繋いでいるコードは自由に曲げられるので耳や頭の形に合わせてぐにゃっとすればより高いフィット感を得られるようになっています。ただ、このコードが少しやっかいで、箱から出した直後はくせがついているので曲げてもなかなかいうことを聞いてくれません。耳から離れる方向に力がかかるくせがついていたりして最初は大変でした・・・。しばらく使っている内にマシになります。
また、冬場厚着になって首周りがもこもこすると、ちょっと上を向いたりすると服の襟がコードにあたって耳から取れそうになることがあります。当たらないようにうまいことコードを曲げ曲げする必要があります。
コードを調整するなら耳に取り付けている状態で行ったほうがやりやすいです。
あと、歩いていても落ちる気配はないですが、走るとさすがに耳からずれそうになります。フィット具合にもよるでしょうが、あまりランニングには向かないと思います。
Bluetooth性能
ペアリングしてあればイヤフォンとDAPの接続時間は接続開始してから3秒くらいです。
普段はカーゴパンツの膝近くのポケットに入れたり、胸ポケットや内ポケットに入れて使用していますが、今までに数回プツプツと音が途切れかかったことがあった程度で接続が切れたことはありません。
Bluetoothですので多少周りの環境にも左右されるので注意です。例えば、家の電子レンジが作動中に近くにいると音が途切れまくりました。面白いものです。
電車・バス内、街中、地下などでも特に問題はありません。
操作性
右側のイヤフォンにボタンが集約されています。操作性は良好です。
耳元のボタンで「再生・停止」「次・前」「音量」が調整できるのは便利です。
「再生・停止」と「次・前」は1つのボタンで操作可能で、押すと「再生・停止」、上下に少しだけ回すと「次・前」の操作ができます。
少し気になったのは、音量ボタンはDAPの音量と連動していない点です。イヤフォンの音量ボタンをいじってもDAPの音量は変化せず、イヤフォン本体の音量が変化するようです。しかし、スマホとつないでいる場合はちゃんとスマホの画面に音量の変化が表示されるのでちゃんと連動しています。機器によって違うのかもしれません。
スマートフォンとの連携
スマホとBluetoothで接続すると、音楽を聴くこともできますし、ヘッドセットとして通話することも可能です。
相手の声は明瞭に聞こえ、マイクも特に問題ありません。多少周りが騒がしい環境でもユーザーの声をしっかり拾ってくれて、周囲の音はほとんど拾わない印象でした。
ヘッドセットとしての性能はなかなか。
携帯性
小さめのヘッドフォンという感じです。携帯性は良くないでしょう。
耳に差し込む部分と本体部分を接合している部分が若干細めになっているのでやたらと鞄やポケットに入れるのははばかられます。他の方のレビューで「ポキっといった」という報告もあるので気をつけたいところです。
専用のケースなどは付属しませんので、買うならばハードタイプのケースを買った方が良いかと思います。
構造上首にかけられるようにはなっているので首にぶら下げることも可能です。
まとめ
少々酷評気味になってしまいました。イメージとしては「2000円くらいのイヤフォンにBluetooth機能が付いた」というところでしょうか。値段相応です。良く言えば、値段だけの働きはしてくれているでしょう。2年以上前の商品ですしBluetoothイヤフォンとしては安価な方なので、もうちょっとお金を出して最新のものを選べばもっと満足がいくのではないかと思います。Creativeも新しいのや上位モデルも出してますしね。
今回はプレーヤーがアレというのもあるかもしれません。
という訳で、音質にがっつりこだわる人にはオススメできず、コードの煩わしさから解放されたくて音質はそこそこでもいいという人には比較的安く手に入るいい商品ではないでしょうか。同じような価格帯の他商品のレビューが酷評なところを見ると選択肢としてはありだと思います。
まぁ電車の中で聞く分にはまぁこれくらい聞ければいいかという感じで使用しています。
ぶっちゃけた話、いつもXperia acroではなくBluetooth 2.0であるJ3で聞いているのですが、高音域のノイズっぽいものを考慮しないで比べると断然acroよりJ3の方が音が良いです。ここはやはりJ3の底力というところなのでしょうか。
イヤホンだけでなくプレイヤーでも音質は大きく分かれるものです。
外部リンク
Creative | Creative WP-250 製品ページ